2013年1月の初上映から6月までの映画「加奈子のこと」の各種情報・上映レポートです!
世界遺産・法隆寺と藤ノ木古墳の間にあるのが斑鳩町西里の村。(上写真:右側が法隆寺の西壁、奥に見えるのが西大門、左が西里の町)
昔は法隆寺に従事する大工さん達が住んでおられたそうです。村を散策してますと「西岡」の表札が。法隆寺・昭和の大修理などで知られる西岡常一棟梁の生 家です。今は亡き棟梁の視線を感じて思わず襟を正してしまいました。この村は「ものづくり」をする人間にとって神聖な場所なのかもしれませんね。
朗らかな笑顔を見せる藤ノ木会の皆さん。今回の上映会はこの「藤ノ木会」の方々が企画して下さいました。
「藤ノ木会」は奈良県斑鳩町西里にて活動されている福祉団体です。普段は子供さんの登下校の見守り、障害を持たれる方への支援、ひとり暮らしのお年寄りの手助けなどをされています。特に3つ目が「加奈子のこと」の内容と重なると言う事で上映の運びとなりました。
上映前のひととき。椅子席の観客の皆さん。その前で座布団に座る横田監督。なんだかおもしろい光景です。監督は普段僧侶として法話活動を行っています。実 はこんな形で話す事も多いとか。どうりで居心地が良さそうだと思いました。監督が法話を話す時のモットーは「笑ってもらって、しみじみしてもらって、得心 してもらう」だそうです。映画より評判良かったりして・・。
6月14日(金) 奈良・斑鳩の西里公民館で「加奈子のこと」が上映されます!
夜7時の上映で入場無料。
西里公民館は法隆寺と藤ノ木古墳のすぐそば!よかったら観光がてらに是非!
2013年6月14日(金)
映画上映 19時~/入場無料
場所/西里公民館 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺西1丁目7−30
主催/西里小地域福祉会・藤ノ木会 代表者/佐伯晋一
連絡先/0745-75-2480
「シアターセブン」があるのは大阪・十三。十三と書いて「じゅうそう」と読みます。関西人が十三に持つイメージは、やはり「にぎやかな歓楽街!」ではないでしょうか。(実は郊外には閑静な住宅街が広がってるのですが・・。) 劇場前のサカエマチ商店街はその中心地。飲食店・風俗店が軒を連ねます。しかしあまり「恐さ」は感じません。むしろ「懐かしさ」が漂う不思議な空間です。
ミニシアターの場内。ゆったりと座れるシートは映画ファンの殿堂「梅田ピカデリー」より譲り受けたもの。他にも作品とじっくりと向き合える工夫 があちこちに施されています。自作を上映したいと言う製作者が後を絶たないのも納得です。シネコン全盛の今の時代だからこそ、ミニシアターの存在価値はあ ると思います。
今回は(1月の應典院に続き)横田監督の旧作「極楽寺、燃えた」との二本立て上映となりました。「極楽寺、燃えた」は 1994年に製作されたドキュメンタリー。「加奈子のこと」とは20年近い隔たりのある作品ですが、どうも相性が良いようです。考えてみれば両方とも「独 居する人」が主人公。そして「つながり」が主題になってるんですね。
「加奈子のこと」は独特のスタイルを持った作品です。多くの方に共感して頂ける題材を扱ってますが、実は実験的な要素も強いのでは。今回ご来場されました評論家の広瀬泰弘さんが、その点を分析して下さってます。人気ブログ「習慣HIROSE」をご覧になって下さい。
習慣HIROSE
大阪十三・シアターセブンにて「加奈子のこと」ロードショー決定しました!
(シアターセブンは第七藝術劇場の1階下にある、NPO法人淀川文化創造館運営によるイベントスペースです)
5月11日(土)から24日(金)の2週間上映します。
同時上映は「極楽寺、燃えた」(横田丈実監督作品/30分)で、1日1回の上映です。
上映期間 5月11日(土)~24日(金) 13:30(1日1回上映)
【前売り】1000円
【当日】一般1300円/専門・大学生1200円/中・高・シニア・会員1000円
〒532-0024 大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ5階
淀川文化創造館 Theater Seven
阪急十三駅下車西口より徒歩3分
TEL/FAX 06-4862-7733
お電話によるお問い合わせは基本的に12時~18時の時間帯でお願いします
「すぎたコーヒー」は2012年にオープン、まだできたてのホヤホヤです。
お店のある奈良県平群町菊美台は、歴史深い平群町でも比較的新しく開けた地域。菊美台の地名は、平群町が小菊の生産地(出荷量日本一!)であるのにちなんだものです。
今回の上映会は、お店の「コーヒーは人の和をつなぐもの」の思いから実現しました。なのでおいしいコーヒーが飲み放題。
1杯目は「モカ・イルガチェフ」2杯目は「サンタテレサ」と、豆の名前を聞くだけで贅沢感満載。もちろんお味も素晴らしかったです。
上映はこんな感じ。あたたかな色合いの店内。喫茶店のゆったりとした雰囲気で見る映画というのも素敵なものですね。ここには映ってませんがインテリアや飾ってある小物もとても素敵ですよ。
上映終了後は自然と作品の感想会となりました。
「食事を作って食べること、それが生きる活力につながる」と食をテーマに話される方や、
「一人暮らしを始めると家の物音が大きく聞こえる」と音を軸に作品に迫られる方など、様々な「鑑賞の仕方」が行き交いました。
マスターの杉田光雄さんと奥様のゆき江さん。かわいい笑顔をふりまくのは、はる奈ちゃんと奈都生ちゃん。お二人にプラスして更に高校生と大学生の娘さんがおられます。ご家族の健康の秘訣は「もちろんコーヒーです!」とのことでした。
4月20日(土)に奈良・平群にあるステキなカフェすぎた珈琲さんで「加奈子のこと」が上映されます。夜7時の上映で料金1000円。お代わり自由な日替わりコーヒーがサービスで付きます!
折角ですから早めに来て、喫茶店の雰囲気を楽しんでから映画を見てくださいね!
2013年4月20日(土)
上映 19時~
料金1000円(日替わりコーヒーに限り、おかわり自由になります)
注文焙煎珈琲豆&珈琲専門カフェギャラリー
すぎた珈琲
奈良県立図書情報館は2005年にオープンしました。奈良の文化発信を担う大切な施設です。今回の上映は4月2日より29日まで続く図書館のイベント「佐保川の春 音楽の日 アートの日」の一環として行われ、期間中には他にもコンサートや展覧会など様々なイベントが催されています。4月6日には大阪フィルハーモーニ交響楽団団員によるクラリネット五重奏コンサートが行われメインエントランス(下写真)が人でいっぱいになる大変な盛況振りだったそうです。
居心地の良い空間に惹かれてか、毎日たくさんの来場者が訪れます。映画監督・河瀬直美さんは、館内の一室にてカンヌ映画祭グランプリ作品「殯の森」の脚本を執筆されました。筆が行き詰まると館内を散策されて気分転換をはかられたそうです。
今回の上映をサポートして下さった図書館の職員・岡本さん。館内には50名程の方が働かれているそうです。
ちなみに蔵書は63万冊。特に5万冊を有する「戦争体験文庫」は圧巻です。
「加奈子のこと」が描く「愛する者との別れの悲しみ」は、ご年配の方のみに訪れる体験ではありません。
今回のお客様の中には、「私は38歳なのですが、昨年母を亡くしまて」と話し掛けて下さった方がおられました。
今回の上映が好評であったため、本年10月、12月、来年2月に、奈良県立図書情報館にて横田監督の過去の作品を上映する企画がまとまりました!
作品は現在選別中です。詳細が決まり次第お知らせ致します。
4月14日(日)奈良県立図書情報館・交流ホールにおいて「加奈子のこと」が上映されます!
上映時間 11時~ /13時~/15時~ (どの回も30分前に開場)
入場料:無料(事前申し込み不要)
お問い合わせ 奈良県立図書情報館 〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000番地
TEL 0742‐34‐2111 FAX 0742‐34‐2777
1回の上映の定員は50名程度です。また奈良県立図書情報館は最寄りの駅からは離れた所にあるため、自家用車あるいは奈良・新大宮駅からバスでお越し下さい。
春のお彼岸法要にて「加奈子のこと」が上映されました。上映場所となったのは「光蓮寺」「法蔵寺」「大念寺」の3カ寺です。先にお彼岸の勤行があり、終了後の上映となりました。内陣(ご本尊の安置された空間、本堂の前の部分です)にスクリーンを設置、外陣(一般の方が参詣される場所)に客席を作る形が、違和感なく収まり、安堵しました。3ケ寺それぞれが思い出深い上映となりましたので、ご報告させて頂きます。
奈良は矢田にある光蓮寺は、薬師寺金堂の建立で有名な宮大工・西岡常一棟梁と、お弟子さんの小川三夫棟梁の手によって再建されました。
お寺はまるで古城のような佇まい。手入れの行き届いた座敷や庭園。ぴんと張り詰めた緊張感があります。
上映会に先立って春の彼岸法要が勤められました。きちんと正座するのは副住職の息子さん、小学生の泰士くん。
法要でお祈りする檀家の皆様方。まるで映画の1シーンのよう。映画「加奈子のこと」の中でも合掌する場面が何度も出てきます。
上映は本堂の中にスクリーンを張って行われました。ちょっと面白い風景ですね。作務衣を着、正座をして映画の解説をする横田監督。こうしているといかにもお坊さんらしい。
映画鑑賞後、法要に来て下さった皆さんで記念撮影。皆さんいい笑顔ですね。
大阪は生野区にある法蔵寺。今回の上映は夜8時頃に行われました。夜のお寺も雰囲気があっていいですね。
法要を務めるご住職の大東良清さん。ご住職は映画の中にも(ちょっぴりですが)出演願っています。四十九日に訪れた親族者役。お探し下さい。
お寺の上映は、どこか懐かしい雰囲気があります。わくわく感に表情もほころびます。
お寺での上映はこんな感じ。ちょっと面白いですね(合成写真じやありませんよ)。夜のお寺は静かで映画の雰囲気にはぴったり。
上映後お客様から「ゆったりとしたテンポの中、自分の人生を重ね合わせて観ました。鏡のような映画ですね。」と感想を頂きました。
ご住職のご家族でにっこり記念の1枚。しかしご家族よく似ていらっしゃる。
大念寺は東大阪の下町にあります。耳をすますと町工場からする機械音が聞こえたりします。
法要を務めるご住職の栗山康永さん。ご住職は仏教学の研究者でもあります。詳しくはお寺のHP「大念寺だより」をご覧下さい。
お寺の入口ではかわいいお地蔵さんがお出迎え。ご住職の人柄が偲ばれます。
本堂での法要を終えて、参詣者は路地をぬけて上映会場となる観音堂へ。どんな町にも「暮らし」を営む人たちがおられます。映画を通じて色んな人と出会えるのも楽しみの1つです。
上映終了後にご住職の法話がありました。映画の感想を軸に「亡き人とつながり続けること」についてお話し下さいました。誠にありがとうございました。
お寺にプロジェクター・スクリーン・スピーカーを持ち込んで「加奈子のこと」を上映します!監督もお坊さんという事で実現した企画です。3か寺共、基本的には彼岸法要に来られた檀家さんを対象とした上映会ですが、一般の方も観賞可能です。ただしあくまでもお寺の法要行事の一環ですので、上映のみの参加は出来ません。ご覧になられる方は必ず法要からご参加下さい。
各寺ともに上映前に春の彼岸法要が行われます。時間は30~60分程度です。
彼岸法要終了後に「加奈子のこと」の上映が行われます。
3月16日 光蓮寺 〒639-1058 奈良県大和郡山市矢田町2871
14:00より法要開始、法要終了後上映
(法要は15~30分以内で終了する予定です)
近鉄大和郡山駅から奈良交通バスで矢田寺前行かJR小泉駅行に乗り横山口下車。もしくはJR大和小泉駅から奈良交通バスで近鉄大和郡山駅行に乗り横山口下車。徒歩10分。バスは1時間に1本程度です、お気を付け下さい。
3月22日 法蔵寺 〒544-0015 大阪府大阪市生野区巽南1-3-9
19:00より法要開始、法要終了後上映
(法要は30~60分以内で終了する予定です)
地下鉄堺筋線南巽駅より西へ徒歩10分。
3月31日 大念寺 〒577-0824 大阪府東大阪市大蓮東2-6-11
14:00より法要開始、法要終了後上映
(法要は30~60分以内で終了する予定です)
近鉄大阪線弥刀駅より南西へ徒歩5分。
また、もし「『加奈子のこと』をうちで上映したい!」という方がいらっしゃいましたら是非ご連絡下さい!プロジェクター・スクリーン・スピーカーを持ち込んで上映いたします。お寺でなく公民館や集会所でもかまいません。ただしプロジェクターで映写可能な暗くなる部屋・場所がないと上映出来ません!そういう場所がない場合はどうしても暗くなった夜6時以降の上映となってしまいます。また静かな映画ですので周りがあまりにもうるさい場所ですと残念ながら上映不可となってしまいます。誠に申し訳ありませんが何卒ご了承下さいませ。
上映希望の方は【プロデューサー/金勝男/090‐1586‐8151】までお電話ください!
●地元「いかるがホール小ホール」の上映は、14時の上映のチケットを取るために早くは9時にお来し下さる方もおられた盛況振り。14時の上映に入りきれないお客様が出てしまい、急遽16時との間に15時の上映を追加する事になりました。ご迷惑をお掛けして大変申し訳ございませんでした。
●たくさんの「思い」を持った方々が劇場に来て下さり、映画を作ることの「喜び」「責任」を感じた1日でした。
2月11日(祝・月)に映画が撮影された地元奈良斑鳩で「加奈子のこと」が上映されます!
チラシなど各種告知では14時からのみでしたが下記の通り2回上映に変更しました。チケットには全て「上映14:00」と印刷されてますが、14時か16時どちらかご希望の回を見る事が出来ます。
場所はいかるがホール小ホール。
1回目 開場13:30 上映14:00
2回目 開場15:30 上映16:00
料金は500円。
上映前に横田監督の挨拶もあります。
是非ご参加下さい!
チケット問い合わせは株式会社イカルガ/TEL0745-75-5250まで。
いかるがホールへはJR関西本線(大和路線)「法隆寺」駅南口より南へ徒歩約9分。
●應典院の本堂ホールは「シアトリカル應典院」と名付けられて、演劇・映画・音楽の文化活動や、「現代と仏教」の関わりを探るセミナーなど、多彩な催しが日々開催されています。代表の秋田光彦住職は、映画プロデューサーとして日本映画の流れを変えたとされる「狂い咲きサンダーロード」「爆裂都市」を製作された経験をお持ちです。この日(1月21日)行われた横田監督とのクロストークでは、「僧侶」「映画製作者」と共通する顔を持つ2人の対話が実現しました。
●クロストークは「加奈子のこと」を素材にして、身近な人を亡くした遺族の心情から始まり、グリーフケア(死別の悲しみを和らげる援助)の問題にまで話は発展しました。また映画プロデューサーである秋田住職ならではの指摘として、「加奈子のこと」への小津安二郎の影響が述べられたりしました。
1月10日から24日まで開催される應典院寺町倶楽部コモンズフェスタ2013において「加奈子のこと」と「極楽寺燃えた」が上映されます!
場所は大坂・上本町と日本橋の間、應典院2Fの本堂ホール。
上映期間は1月21日から24日までの4日間。
21日には横田監督と秋田光彦(應典院代表)のクロストークもあります。
是非ご参加下さい!
●同日程で「内部被ばくを生き抜く」鎌仲ひとみ監督(本編80分)と「モバイルハウスのつくりかた」本田孝義監督(本編98分)も上映されます。
こちらの詳しい上映スケジュールやコモンズフェスタ2013の詳しい情報は
コモンズフェスタ2013のホームページをご覧下さい!
「加奈子のこと」「極楽寺燃えた」上映日時
1月21日(月)19:30~21:35
1月22日(火)10:30~11:35
1月23日(水)13:30~14:35
1月24日(木)13:30~14:35
○場 所 應典院2F本堂ホール
○参加費 一般800円 学生500円 会員300円
コモンズフェスタ3本つづり券2000円
【横田丈実×秋田光彦クロストーク】
○日 時 1月21日(月)20:00~20:45
○ゲスト 横田丈実(映画監督) 秋田光彦(應典院代表)
〒543-0076 大阪府大阪市天王寺区下寺町1丁目1−27
地下鉄堺筋線「日本橋駅」/近鉄線「日本橋駅」8番出口より東へ徒歩7分
地下鉄谷町線「谷町九丁目駅」/近鉄線「近鉄上本町駅」3番出口より西へ徒歩8分
2012年の映画製作中に掲載された記事です。
撮影中に掲載された読売新聞、月刊Yomiっこ(奈良の情報誌)では題名が「加奈子の音」となっていますが、これは企画~撮影時に付けられていた仮題です。(ちなみに読売新聞の写真は上から撮影の松浦、照明の柳川、監督の横田)
編集作業中に掲載された毎日新聞の記事では題名が「かなこのはなし」となっています。
その後も題名は二転三転し、最終的に現在の題名「加奈子のこと」に決定しました。